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コラム / IT化経営羅針盤
IT化経営羅針盤121 一言解説:社長にとって「DX化」とは?
2021.11.01
IT系のバズワードは日々新しいものが登場し、古いものが次第に消えてゆく、という繰り返しです。日本では、古くは「ニューメディア」とか「マルチメディア」といったほぼ官製のバズワードがありましたが、最近ではアルファベット数文字のことが多く、「外国が起点となる考え方を流布するために作られたもの」といったイメージが漂います。最近では、IoTやAIに続いて「DX」という単語が話題になっており、新聞紙面に書かれない日は無いのではないかと思わせるぐらい、ポピュラーな言葉になりました。しかし、このDXという言葉…。中小企業にとってどう響いているでしょうか?
手が届く範囲の経営者に「御社ではDXをどう捉えていますか?」と聞いても、きょとんとされる方ばかりで、ピンと来ていない人が多い様です。もしくは「大企業のやっていることなので…」という認識の社長も多いですね。DXについては従来のIT系バズワードと少し性格が違い、かなり広い意味で使われることが多い為、簡単に説明するのは難しいですし、様々な企業でのDX事例も報道されていますが、実に多種多様で明確な捉えどころがあまりありません。これらを一つずつ説明することは可能ではあるものの、忙しい社長に長々と説明するのは気が引けますし、それが故に多くの中小企業の社長にはピンときていないのだろうと思います。
中小企業さん相手の私の立場で「DXとは何か?」を一言で答えるのであれば…、以下は非常に乱暴な表現になりますし業界の方々からクレームが来そうですが、それを恐れず敢えて表現すれば。。。
DX化とは、デジタルとネット接続の技術を使って自社の商品に全く新しい価値を付加すること
です。うーん、やはり乱暴な表現ですね。あちこちから非難と嘲笑が来そうです。ただ、はっきりと言えることは、「社内システムを作る = DX」ではない、ということです。確かに商品がデジタルの機能を持ち、ネットへの接続が前提となるのであれば、社内がシステム化されていないときちんと対応できません。なので、社内システムはDX化には必要な条件ですが、「必要充分」ではないのです。従って、基幹システムを販売している会社が「DX」の名前を冠して売っている場面を見かけると、どうしてDXをそのように矮小化しているのか理解に苦しみます。
再度言います。中小企業にとってのDX化とは、自社の商品をデジタルとネットで格段にアップグレードすることです。業態別にヒントを書いてみます。
目に見えるものを売っている会社であれば、そのモノにセンサーや小型のマイコンを付け、ネットに接続することで新しい価値を提供できませんか?
役務を提供している会社であれば、その役務の中の一部でもデジタルデバイスを使うことで革新的なことはできませんか?
これでもピンとこない場合、上記の「新しい価値、革新的なこと」を「顧客接点を大幅に改革すること」と置き換えて考えてみて下さい。デジタルと顧客接点は非常に親和性が高いので、はっとすることもあるかもしれません。
頭を柔軟にすることによって、どんな会社でも大抵ネタが転がっているはずです。社長一人で考えてもアイディアが出ない場合、デジタルネイティブの社員を呼んできてブレーンストーミングしてみてください。必ず何かが転がり出てくると思います。もちろんそのようなネタだけでDXが実現できるなどと甘いことは言いませんが、DX化の発端はそのようなジャストアイディアから来るものが多いのです。
面白いアイディアなしにDX化は無い
是非一度頭の体操をしてみて頂ければと思います。画期的な商品案が出てくるかもしれませんよ。
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